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【取材記事】ねりまの森こどもフェスタ開催! 西本村憩いの森「昆虫博士と一緒に森の虫探し」をレポート♪

2024年9月2日|カテゴリー:みどりの区民活動応援プロジェクト

区内8か所の憩いの森などで行われている「ねりまの森こどもフェスタ」。
令和6年6月30日(日)~11月24日(日)までの期間中、憩いの森や緑地を管理している区民団体が、それぞれの森の魅力を活かしたイベントを開催しています。
今回は、7月27日(土)に西本村憩いの森(大泉学園町2-23)で開催された「昆虫博士と一緒に森の虫探し」をレポート♪ 昆虫博士こと日本生態系協会の矢口芽生さんの解説のもと、子どもから大人まで57名の参加者が、虫捕りや虫の観察を楽しみました。

まずは森のお掃除から。自然豊かな森を探索♪

朝9時30分からイベントはスタート! 最初に、西本村憩いの森を守り育てる活動をしている、「西本村憩いの森ファンクラブ」代表の星野さんからの森の紹介や当日のスケジュール、熱中症対策についての説明があった後、森の枝拾いをしました。
「森のことを知るためにも、まずは枝を集めながらあちこち歩いてみましょう」と星野さん。
草むらに一歩踏み込むとバッタが飛び出すほど、森の中は自然や生き物でいっぱい。先日降った雹(ひょう)の影響で、地面には木々の折れた枝がゴロゴロ転がっていました。拾った枝は森の奥にある“虫の家”へ。落ち葉や枯れ枝が積み重なって虫たちが冬を越したり、卵を産んだりするのに必要な環境を作り出しています。

西本村憩いの森ファンクラブ代表 星野恵美さん

落ち葉や枯れ枝を集めた「虫の家」

昆虫博士登場! 森の虫にワクワクドキドキ

続いて、日本生態系協会の矢口芽生さんから虫とり網の使い方や森の虫たちについて教わりました。

日本生態系協会 矢口芽生さん。
虫の習性を利用した虫の捕り方に一同納得!

原っぱの虫を捕まえるには、「①網を被せる、②網を上げる、③虫は上昇する習性があるので上部をつかむ」のが正しい虫とり網の使い方だそう。その他にも、左右に振ってすくうように捕る「スウィーピング」や、枝葉をたたき、木にいる虫を捕まえる「ビーティング」など、プロの技を伝授してもらいました。

矢口さんが事前に森を見て回り、注意が必要な場所を教えてくれました

森に棲む危険生物についての説明もありました。イラガ、チャドクガ、スズメバチ、アシナガバチ、ヒキガエル、ムカデなどの生きものには毒があるため、むやみに近づいたり、触ったりしないように気をつけなければなりません。ハチは怖いですが食べ物を探しているだけ。出会ってしまったら、静かに後ろに下がればいいそうです。

この日、大人気だった触れる毛虫「ツマキシャチホコの幼虫」。
見た目は怖そうですが、実は人間には全くの無害!

そして、出会えたらラッキーな珍しい虫の紹介も。星野さんが「4年くらい前に死んだけど、まだこんなにきれいなの!」と見せてくれたのは、ヤマトタマムシ。その名の通り玉虫色にキラキラと輝くボディに、みんな大興奮!

死後なお玉虫色に輝くヤマトタマムシ

ヤマトタマムシは、東京都で既に絶滅した生きものや絶滅しそうな野生生物種をまとめた「東京都レッドデータブック」に掲載されているのだそう。他にも森で見つかる可能性がある珍しい昆虫として、ゴマダラチョウ、トラフカミキリ、ヒカゲチョウがいるとのことでした。

東京都レッドデータブック

いよいよ虫探しスタート! 賑やかな西本村憩いの森

子どもたちも昆虫博士のお話でますます虫への興味が湧いた様子! 中には、「豊島園から自転車で来ました」という親子も。子どもも大人も賑やかに虫捕りを楽しみました。「森が活気づいていいですね。この森は子どもたちが遊びに来ることが多いんですよ」と西本村憩いの森ファンクラブの会員のみなさん。近隣保育園からも園児がお散歩に来ていて、地域に親しまれている森であることが垣間見えました。

思い思いに虫捕りを楽しみました!

昆虫博士は大人気! 子どもたちから質問攻めにあっていました

開催日は猛暑日。スタート時に塩分タブレット、休憩時にアイスキャンディーを配布して熱中症対策も万全に

成果発表! どんな虫が捕れたかな?

再び集合し、みんなが捕った虫の発表会! 西本村憩いの森では、どんな虫が見つかったのでしょうか?

捕まえたのは、オオカマキリの幼虫、ナツアカネ、アオドウガネ、キマダラカメムシ、エンマコオロギ、ショウリョウバッタ、クビキリギスなどなど。東京都レッドデータブックで「都内では絶滅」とされているシラホシハナムグリも見つけられましたが、恐らくレッドデータブックで説明されている他地域(由来は不明)から入ってきた移入個体群ではないかとのこと。生態系の複雑な変化がうかがい知れました。

他にも、トビイロスズメ、アズチグモ、ハラグロオオテントウ、サトキマダラヒカゲも発見!

(写真左上)アズチグモ
逆三角形の強面顔がカッコいい! 藪やススキなどが生える草地などに生息しています
(写真右上)ハラグロオオテントウ
矢口さんも「素晴らしい!」と思わず声をあげた珍しいテントウムシ。オオテントウ、カメノコテントウと並んで「日本三大テントウムシ」と呼ばれる大きなテントウムシです
(写真下)トビイロスズメ
大きなガの成虫が見られるのは自然が豊かな証。羽化したてのきれいな個体でした

サトキマダラヒカゲ

サトキマダラヒカゲは、矢口さんが小学生の頃は練馬区でもよく見かけたそうですが、大学時代に一時練馬を離れ、帰ってきたときには全く見かけなくなったとのこと。現在は、公園よりも西本村憩いの森のような「憩いの森」で見かけることが多い印象だそうです。
「23区の中でも練馬区は、かなり自然豊かだと思います。憩いの森のような屋敷林が残っていますから。サトキマダラヒカゲにとっても、憩いの森は大切な場所なんだと思います」と矢口さん。

森でのお約束どおり、捕まえた虫は再び森へ。2時間という短い時間でしたが、たくさんの虫に出会い、虫の不思議を学び、参加したみなさんは大満足の様子でした!

虫は元の場所に返します。「虫さんバイバイ!」

ねりまの森こどもフェスタは11月まで続きます。スタンプの数によって、景品がもらえるスタンプラリーも実施中(対象:18歳以下)!ぜひ、興味があるイベントがあったら参加してみてくださいね!

ねりまの森こどもフェスタ イベント概要

≪開催期間≫11月24日(日)まで開催中 ※雨天中止
≪参加方法≫当日会場へお越しください。(事前予約不要・参加費無料)
※一部先着順・有料制のイベントがあります。
※会場に駐車場はありません。
詳細はこちら

練馬のみどりを未来へつなぐための寄付を募集中!

練馬みどりの葉っぴい基金「みどりの区民活動応援プロジェクト」は、憩いの森等を管理する区民団体活動が更に活性化するよう、管理活動で使用する電動刈込機等の用具を充実させ、団体を応援する短期プロジェクトです。
皆さまのご支援をよろしくお願いします!
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